
“アイドルタイムを極限まで削減するNC旋盤”をコンセプトに1994年に当社が独自開発して以降、現在までに約1000台を国内外の多様な産業界へ出荷してきた2主軸1NC旋盤「2SIシリーズ」。
一般のNC旋盤が単軸とも呼ばれ1本の主軸と1台の刃物台を持つことに対し、文字通り2本の主軸と1台の刃物台を持つのが2主軸1NC旋盤です。これは、1本の主軸は加工、別の1本は着脱を行ない、両作業が完了すれば主軸ドラムはマシニングセンターのパレットチェンジャーのように180°旋回し、加工用であった主軸は着脱側に、着脱用であった主軸は加工側へと切り替わります。(図1参照)
この点で当社のNC旋盤は複数社が売り出している2主軸2NC旋盤とは根本的に立場を異にします。主軸を2本有すところは同じであっても、刃物台が1台であるか、2台であるかで狙いが全く別になるためです。複数社の2主軸2NC旋盤ではどちらの主軸も加工を行ない、双方の加工が終われば、ワークのアンローディング、チャックへのエアーブロー、そして次のワーク素材のローディングを行ないます。これら一連の手順は通常の単軸NC旋盤と同じであり、実は単軸NC旋盤を2台並べていることと本質的に変わりはありません
これは2台の機械を連結するよりはいくらかの省スペースが図れ、いくぶんかの省エネにもなる為コストメリットも出ますが、構造的に以下の2点のムダを克服できません。
ワークの切削時間はNC旋盤を使用する以上、タレットかクシ刃かの違いはあれ、適切な機種選定をしていれば大きくは変わらず、違いを生じさせるのは寧ろツーリングに因るところが大きいくらいです。であるならば、タクトタイムを短縮する為には非切削時間を削減しなければならないのですが、加工済みワークをアンローディングし、必要に応じてチャックへのエアーブロー、その後のワーク素材のローディングを行なう、これら一連の動作には6インチクラスのワークで10秒程度、10インチクラスの大物ワークや長物ワーク、さらには複雑形状ワークやシビアなチャッキングを要すものともなれば、この時間は更に長くなります。
通常のNC旋盤では切削時間にこれら一連の作業(ローディング、アンローディング、エアーブロー等)に要する時間がプラスされるが、2SIではそれぞれの主軸で加工と脱着を分担し、同時に行っている為、タクトタイム短縮を可能にします。
例えば、6インチクラスの小物ワークで加工に15秒、脱着に10秒を要していれば、通常ではトータルの25秒がタクトタイムになるが、2SIでは加工の15秒に主軸ドラム割出しの若干のタイムを加えた17秒程度でのタクトタイムが可能です。(図2参照)
また10インチクラスの大物ワークや1メートル程度の長さのシャフトワークなどは、ガントリーローダーやロボットを使用するにも、或いは手動機として使用するにも脱着時間はさらに長くなる為、大幅なタイム短縮が可能です。
例えば主軸①でワークの表側加工に30秒、主軸②で裏側加工に45秒かかっている、というような時間にムラが有りバランスが悪い状況では、片方の主軸①の加工が終わっても、もう片方の主軸②の加工が終わるまで主軸①は次のワークの加工へ進めず、15秒の待ち時間「アイドルタイム」が発生。
これは単軸NC旋盤を連結した場合やラインの中にどれか遅い工程があれば、それがボトルネックとなり、全ての工程の足を引っ張ることと同じです。
主軸①の表側加工30秒の間に主軸②では裏側加工用のワーク素材のローディングを行ない、加工とローディングの双方が終われば、主軸ドラムを180°割出し、主軸の位置が入れ替わります。次は主軸②の裏側加工45秒の間に主軸①では表側加工用のワーク素材のローディングを行ないます。
単軸NC旋盤や2スピンドル2NC旋盤のように30秒が45秒に歩調を合わせることで発生する15秒間の待ち時間は、この2SIでは生じません。
主軸及びチャックが2本あり、ワークの着脱側の主軸が常に機械の外に出ているメリットを活かして、この着脱軸に以下のような作業をタイムの延長無しに1台の機械に取り込むことが可能です。
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